
【優秀なセールスは静かなる俳優】
私がまだ駆け出しの営業マンだったころ、よく先輩と一緒にお客さんのところを訪問しました。
その中にいつも支店のトップ営業と呼ばれる先輩がいました。
その先輩の営業に同行したときのこと。
最初のあいさつをすましたあと、ひたすら雑談が始まりました。
雑談と言っても話しているのはもっぱらお客さんです。
先輩は時に大きく頷いたり、目元を大きく見開いたり、細めてみたり、お客さんの話にカラダで呼応していました。
ほとんど言葉は発しません。
ひたすら聞き役に徹しています。
お客さんはもっと聞いてくれと言わんばかりに話し続けます。
どれくらい時間が過ぎたころだったか…
お客さんが「それで今日は何だったかな?」と聞いてきました。
先輩は要点だけをまとめて「◯◯さんに〜〜していただきたいのです」とお客さんに伝えました。
「うん、じゃあお願いしようかな」 と!!!
見事、契約成立です。
こんな営業のやりかたがあるのか?と私は驚きを隠せませんでした。
先輩は言葉こそ少ないながらもお客さんを喜ばせる俳優になっていました。
お客さんは話しながら、そんな先輩に魅了されていたのだと思います。
あなたは静かに相手を魅了させることができますか?